カマキリの夢を辿っていたら魔王にたどり着いた話。

 唐突だが、虫はお好きだろうか。

 自分は好きではないが、嫌い、というわけでもない。

 仲良くできるのはクモとテントウムシくらいである。

 だが、昆虫を見るのは好きだ。

 香川照之氏の某教育番組も見るし、定期的にカマキリの捕食動画を見たくなるくらいには、昆虫を見るのは嫌いではない。

 夏場に大量発生するセミファイナルや、パニックに陥った蛾のキリモミ回転さえなければ、こちらも手出しはしない。

 無用な争いは人間も虫も望むところではないはずだ。平和にいこう。

 さて、前置きもそこそこに、今回はカマキリの夢である。

 昆虫の話になるので、苦手な方は閲覧注意としておく。


 今回見た夢で、自分は祖母の家にいた。

 祖母の家にはそこそこ大きな庭があり、植え込みやら木花が立派に手入れされている。

 そんな庭の植え込みの前に立っていた。

 やけに青々とした葉っぱだなあ、と思いながらよく見ると、それは大量のカマキリだった。しかも一匹が割とデカい。

 足元も見ると数匹ウロウロしている。

 普段であればぎょっとして逃げるのだが、なぜかそんなに嫌な気分もせず、幼い頃のようにゆらゆら揺れているカマキリ達をじっと見ていた。

 唐突に一匹が飛んできた。

 それを植え込みに逃がしてやると、変なカマキリを見つけた。

 苔むしたような体をした、一見ボロボロのカマキリだ。

 でも他のカマキリよりデカい。

 なんだったっけ、こういう葉っぱ系に擬態するのってコノハカマキリっていうんだっけ…


 というところで目が覚めた。

 起きた時も不快感はまったくなく、ただ、あの苔むしたカマキリは一体なんだったのか、と気になった。


 ここでカマキリの夢の意味だが、夢では「攻撃性」や「脅威」を意味する。

 さらに大量発生していると「脅威が迫っている」という意味になる。

 おまけに参照したサイトでは「ネットで炎上するおそれも!」などと書かれている。

 …(ここで冷や汗が流れる。)

 極度のネト弁慶およびツイ凍結経験のある自身としてはかなり一層の配慮をしていかなければならないと反省せざるを得なかった。

 コロナやら仕事やらという脅威と戦っていながら、これ以上の脅威と戦えるかってんだコンチクショウ。

 俺はヒーローじゃねえ!(しわくちゃの顔


 さあ、気になるのは脅威よりも夢に出てきた変なカマキリである。

 自身の深層心理にいるということは、見たことがあるカマキリに違いない……多分。

 苔に擬態する大き目のカマキリ。

 検索してみたところ、似た色のカマキリにモスマンティスがヒット。

 さらに、似た形にキノカワカマキリがヒット。


 夢で見たカマキリは、この両種のハイブリッドのようなものだった。

 うーむ。。。

 他にも似ているカマキリがいるかもしれない、と画像検索をいろいろ走っていた時だった。

 地上にこのような姿の生き物がいるのかと驚愕した。

 SF映画に出てくるクリーチャーそのもの。

 しかもその名も。

 ニセハナマオウカマキリ!!!

 名前からしてもうラスボス。

 威嚇で翅を広げている様は、禍々しさを放っている。数多を滅ぼしてきたような顔だ。

 (画像はいらすとやで見つけた。何であるんだ……)

 だが、どことなくモンスター感を感じさせる風貌が魅力的にも見える。

 それもそのはずで。

 某狩猟ゲームのとあるラスボスモンスターの元ネタとなった昆虫らしい。

 この見た目が発するオーラならばなるほど、ラスボスになってもおかしくはない。

 

 このカマキリに惹かれて、他にも魔王と名の付くカマキリにはどんなものがいるのかネットの森を駆け回ったところ、とんでもないものを見つけた。

 マオウカレハカマキリ!

 (画像はあまりにも衝撃的すぎるので、覚悟のある方だけ検索してください)

 もはや佇まいが竜。お前はフロムゲーからやってきたんか。

 大きな顎に黒褐色の体。これは魔王と呼ぶにふさわしい。

 ニセハナマオウカマキリが甲高い声で笑う敬語系魔王だとすれば、マオウカレハカマキリはもはや咆哮をあげながら蹂躙する魔獣系魔王といったところか。


 夢を発端にしたにしろ、まさかこのような生き物を知るとは思わなかった。

 新たな知見の扉を開くきっかけに、夢というのもまたアリなのかもしれないと思った。

 同時に、このような生き物がこのサイズに収まってくれていて良かった、と心底思った。

 

 

マサユメラボ。

夢をよく見る体質である私ーー食堂が「夢を正夢にしたら面白いのでは?」とある日思い立ち、 夢を正夢にする活動を始めた活動記録です。

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